JUDAS PRIEST ~ Stained Class

Stained Class
 JUDAS PRIEST の4thアルバム『Stained Class』は、1978年発表ですので、音に時代を感じるかもしれませんが、内容は素晴らしい名盤だと思います。
 1st2nd3rdと続けて聴けば、この4thは彼らの新しい時代の幕開けを象徴するアルバムであることがよく分かりますし、当時「最も速い曲」と言われていた①「Exciter」が如何に衝撃的であったか容易に想像できます。③「Better by You, Better Than Me」で時折り聞こえる、テンションノートを含むギターのコードには思わず息をのんでしまいますし、④「Stained Class」は出だしのギターやサビのヴォーカルのメロディは印象的で、全体的に緊張感があって良いです。  しかし、なんと言っても⑧「Beyond the Realms of Death」、これは文句なしの名曲でしょう。ユニゾンでハモるアコギのアルペジオに、泣き泣きのギターソロ、情感たっぷりのロブのヴォーカル……。音がシンプルなだけに、余計哀愁を感じます。まさに「死の国の彼に」ですね。
 さて、先に「想像できます」と書きましたが、『Stained Class』が発表された時、私はまだ小さな子供でした。だからリアルタイムで体験できるはずもありません。このアルバムの存在を知ったのは、今から10数年前、『Painkiller』が出た頃でした。確か当時、裁判沙汰でもめていたと記憶しています。
 ある、自殺した少年の親に JUDAS PRIEST が訴えられたのです。理由は「息子はプリーストファンで、このアルバム聴いたから自殺したんだ」というものでした。具体的には、
・アルバムジャケットに「SUICIDE」の文字が隠されている。 ・「Better by You, Better Than Me」の曲を逆回転で聴くと「Suicide♪」と聞こえる箇所がある
ということですが、「何とメチャクチャな!」と思いました。ジャケットを何度見ても未だ「SUICIDE」の文字は見つかりません。分かる人があったら教えて頂きたいものです。また、音を逆回転に聴いたとろこで、果たしてサブミリナル効果があるのか疑問です。(だいたい、普通に聴いて「あ、ここ、逆に聴いたら“Suicide♪”って言ってる」と分かる人がいれば、それは天才はモーツァルトぐらいじゃないでしょうか)  息子を失った親の苦しみは大変なものかと思いますが、その矛先をアーティストに持ってゆくのはどうかと思います。
 頭の堅い親が頭ごなしに「ロックは不良の音楽だ」と騒ぎたてるのは世界共通のようです。そんなおせっかいP.M.R.C.に対する抗議の曲が『Painkiller』収録の「A Touch Of Evil」だそうです。  そういえば MEGADETH『So Far, So Good… So What !』「Hook In Mouth」で「FREEDOM」のつづりを分解して
This spells out FREEDOM, it means nothing to me As long as there’s P.M.R.C
と訴えています。アーティストにとっての「表現の自由」とは如何なるものか、と考えてしまいます。
「卑猥」「過激」ととるか、「芸術」ととるか、それぞれの立場や環境で、考え方、受け止め方は違ってくるので難しい問題ですね。  ただ、少なくとも言えることは、周囲の風潮や世論などに惑わされることなく、確固たる自分の信念を持っていることは大切だと思います。もちろん他人の助言や注意は静かに傾聴せねばなりませんが、結局のところ自分の人生は自分が決める訳です。「正邪」「是非」「善悪」について、問題意識を常に高めておくのが大事ではないでしょうか。  また、自分の身の周りにおきた現象を、わが身を省みずに、「これはあいつが悪いんだ」と責任転嫁するのも避けたいところです。ついつい自分を正当化するために、相手を悪者にしてしまうのが愚かしい人間の実態ですから……。自戒しておきたいものです。

(参考) メタル馬鹿一代さんのブログ ヘビメタな音楽 hrhm1161さんのブログ DeepStyle.jp 18禁画像あり、クリック注意 makoさんのブログ

SYMPHONY X ~ V: The New Mythology Suite

V
 まったく、この SYMPHONY X の才能の奥深さには、ただただ驚かされるばかりです。前作オリンポスに続き、この『V: The New Mythology Suite』アトランティス帝国(ギリシャ神話)に基づいています。神秘的で荘厳な雰囲気を求める人には、名盤、いや、文字通り「神盤」と言えるでしょう。
 ヴェルディレクイエムをモチーフとした前奏曲①「Prelude」が終わると、②「Evolution (The Grand Design)」~⑥「Bird-Serpent War/Cataclysm」まで一気に聴かせてくれますが、この流れは何度聴いても完璧です。特に⑤「Communion and the Oracle」のイントロのギターとピアノ、そして曲後半で再現されるアルベジオは筆舌し難い美しさです。
 さて、少し落ち着いて⑦「On the Breath of Poseidon (Segue) 」に進むと、また、⑨「Death of Balance/Lacrymosa」まで一連の映画を見ているような計算されつくした流れとなります。「Death of Balance/Lacrymosa」では2分40秒(10秒から?)でいきなりモーツァルトが出てきて驚きました。「そうきたかぁ」と思わず唸ってしまう瞬間でした。
 そして、⑩「Absence of Light」から最後まで、特に⑬「Rediscovery, Pt. 2: The New Mythology」は最後を締めくくるのにふさわしい、感動的な、芸術の極みと思わずにおれません。流麗なピアノと、リズムを刻むバッキングギター、カッコイイヴォーカルがたまりません。エンディングのコーラスは鳥肌ものです。
 SYMPHONY X 恐るべしです。今から200年後、300年後も、歴史に残るバンドとして認知されて欲しいものです。こうまで完成度の高い作品を作られると、内容が良いだけにルックスの悪さが気になって残念です。やはり彼らにはダイエットしてもらわねば(あれ?前も同じこと書いたような……)。
Evolution
Communion And The Oracle
   
(参考) YouTube動画検索 : Symphony X SYMPHONY X このCDを買え! 三森 涼子さんのブログ Official Website ドリムシタイムさんのブログ

Filed under: SYMPHONY X  タグ: , , , , , , , , , , , , , , ,   charlie432 12:42  Comments (0)

ダン・ブラウン ~ ダ・ヴィンチ・コード

ダ・ヴィンチ・コード(上) ダ・ヴィンチ・コード(中) ダ・ヴィンチ・コード(下)
 地動説を唱え有罪判決を受けたガリレオ・ガリレイや、同主張により火刑に処せられたジョルダーノ・ブルーノ、宗教裁判を恐れ、強引に「神の存在証明」を展開したルネ・デカルトなどの例を挙げるまでもなく、西洋文明において、キリスト教の及ぼす(悪)影響が、非常に強いことはよく知られていることです。それは今日までも色濃く残っており、日本人の想像をはるかに超えていると思います。『ダ・ヴィンチ・コード』映画化されたとき、世界各地の教会で上映禁止の運動が行われたというのもその表れではないでしょうか。
 この作品を一言で言えば「イエス・キリストも、ただの人間だった」ということになるのでしょうが、現代においてもなお、それは神の名の下にタブーとされているようです。ダン・ブラウンのこの小説が、普通に学会で発表される論文だったら、おそらくここまで有名にはならなかったと思います(そういえば著作権をめぐっての争いもありましたね)。
 この作品の面白いところは、歴史上の人物、実在する団体を巧みに取り入れ、フィクションとノンフィクションが渾然一体となっているところではないでしょうか。巷に多くの解説書が出回っているのも頷けます。また、上巻の出だしでは、ルーヴル美術館の内部が詳細に描写され、実際に回廊を歩いているような感覚にとらわれました。そうしている間に作品の世界にどんどん引き込まれ、ダ・ヴィンチの絵画をめぐっての謎解きの旅に出させられるのです。ミステリー仕立てになっているところも、読者の知的好奇心を揺さぶる要素の一つでしょう。
 エンターテインメント性を有しながら、隠された歴史の闇を暴いたこの作品は、西欧文化に大きな波紋を投げかけたと言えると思います。21世紀は、キリスト教の認識が宗教から芸術に変わる時代なのかもしれません。

(参考) ダ・ヴィンチ・コード@映画の森てんこ森 ルネサンス2 なぁ~ご:うぉんばっとの ぽへぽへ日記 interesse Cincinnati office toutouさんのブログ YouTubeおもしろ動画集 とみや あつろうさんのブログ

Filed under: ダン・ブラウン  タグ: , , , , , , , , , ,   charlie432 23:59  Comments (0)
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