とどろき ~ 平成19年3月号

とどろき1903
 遠藤周作の『沈黙』でも少し述べましたが、最近仏教の勉強をしています。初心者にもわかる易しい解説書はないか、と探していた時に出会ったのがこの『とどろき』です。「仏教」と聞いて連想する、古臭さ、胡散臭さを一掃した、おしゃれな雑誌ですね。表紙の写真のようなイメージです。
「巻頭」は時事的内容を題材としているので、分かりやすく、スラスラと読めました。「へぇ、仏教って結構に身近な教えなんだな」と思いました。
 今月のテーマは家族って素晴らしい~生きる喜びで結ばれる絆です。女の子とお父さんが手をつないでいる写真が大きく使われていますが、絵に描いたような幸せに、思わず心温まります。
 ところが本文に入ると一転、「虐待」「親殺し」「子殺し」などの文字が目に飛び込んできます。理想と現実のギャップを否応なしに叩きつけられる感覚になります。
 ここで、時間がさかのぼり、生まれてから今日まで、親から受けてきた「恩」について論じられます。恩を知れば、「世話しているのではなく、世話になっているのだ」「堪忍しているのではなく、堪忍してもらっているのだ」と感謝の心が起きると述べられています。
 ところが、なぜ恩を知らず、悲惨な事件がおきるのか?原因を自分が生まれてきた意味、生命の尊さが分からないからだ、と論旨が展開してゆきます。
 なるほど、自分が生まれてきたこと自体が喜べなければ、「どうして俺を生んだんだ」と恨むべきは“勝手に生んだ親”と言うことになってしまいますね。
 そしてここから、ようやくお釈迦様が登場。親不孝な息子を持つ家庭を救う話が紹介されています。「王舎城の悲劇」と言われる出来事がそれですが、詳しくはアニメ映画になっているようですので、機会があれば見てみたいと思います。
 最後、生きる目的が分からず、人間に生まれた喜びのない苦悩の根元・無明の闇を一念で破り、歓喜の生命を与える「弥陀の本願」によって救われた、と書かれているところは、難しいので詳しく学んでゆく必要があると思いますが、家庭悲劇の根本的解決は、仏教によるのが一番なのかなぁ、ということだけは、初心者の私にも分かりました。そしてそのキーワードは「人生の目的」である、と本書では訴えられていると思いました。
「巻頭」以降は、「蓮如上人」とか「正信偈」とか出てきて、日本史の授業を思い出しますが、マンガや平易な言葉遣いで説明されているので、抵抗なく読むことが出来ました。
 これから仏教を学びたい、と思っている人への入門書として、オススメですね。
(参考) (株)チューリップ企画

SYMPHONY X ~ Twilight In Olympus

Twilight in Olympus
 傑作との誉れ高い3rdアルバム『The Divine Wings of Tragedy』に続くアルバムだけに、この作品は少し地味なイメージがありますが、あくまでもそれは他の作品のインパクトが強いだけで、相当レヴェルの高いアルバムだと思います。①「Smoke And Mirrors」のイントロのスウィープに始まり、⑧「Lady of the Snow」の和音階フレーズで終わるまで、ヴァラエティに富み、集中力が途切れることなく一気に聴かせてくれます。聴けば聴くほどに味の出る、スルメタイプではないでしょうか。
 彼らの演奏能力は、DREAM THEATER に匹敵するほどで、特にラッセル・アレンのヴォーカルが素晴らしいと思いますが、今作では、キーボードの活躍にも注目したいところです。また、楽曲的には、ベートーヴェン「悲愴ソナタ」を③「Sonata」のような前奏曲的小曲にまとめ上げるところは、余裕すら感じじてしまいます。13分の⑤「Through the Looking Glass」は長さを感じない充実の完成度ですし、⑧「Lady of the Snow」はいかにも雪女をイメージした名曲だと思います。
 個人的には『The Divine Wings of Tragedy』と甲乙付け難い名盤だと思っています。これだけ才能のあるバンドは、武道館でライヴするくらいの知名度を獲得して欲しいものです。そのためには、やはりメンバーがダイエットするしかないのか……(笑)一部のファンだけで評価されるのはもったいない、恐るべし SYMPHONY X だと思います。

(参考) メタル馬鹿一代さんのブログ METALGATE このCDを買え! CD Review Symphony X Kota-rock.com Premium Platinum Show

Filed under: SYMPHONY X  タグ: , , , , , , , , , , ,   charlie432 12:42  Comments (9)
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