The String Quartet Tribute To Dream Theater

 DREAM THEATER の曲を弦楽四重奏曲にアレンジしたものです。クレジットには“Performed by THE DA CAPO PLAYERS”と記されていますが、編成がちょっと変わっていてヴァイオリンヴィオラチェロコントラバスという4人組です。一般的な弦楽四重奏団の、第2ヴァイオリンがコントラバスになっているだけあって、音の響きが室内楽らしからぬ迫力となっています。ジョン・マイアングのベースを再現するにはチェロではなくコントラバスでなければならないということでしょうか。
 かつてウリ・ロート『Sky of Avalon』でヴァイオリンのような音色のギタープレイを聴かせてくれましたが、こちらはデジタルサウンドに近い弦楽四重奏です。キーボードの音色もそれらしく出ていますし、ベースやドラムの音を上手く表現しているチェロとコントラバスも聴き所ではないでしょうか。バルトーク的激しさとでも言いましょうか、思わずヘッドバンギングしたくなる衝動に駆られます。ただヴァイオリンとヴィオラは、時として刃物をこすったような鋭利な音を出し、好き嫌いが分かれるかもしれません。なぜかウェーベルンベルクを思い起こしてしまいます。
 また、ヴォーカルのメロディを、ややスタッカート気味に演奏するのには少し違和感を覚えました。デパートに流れているBGMのようでもありました。それと、⑦「YTSE JAM」ので、イントロの部分がプロコフィエフ「ピーターと狼」みたいに聞こえるのには笑えます。
 そうは言っても、弦楽四重奏でこれだけの再現はなかなかのものだと思います。譬えるなら、オネゲル「パシフィック231」が、本当に蒸気機関車の走る音を表しているかのように聞こえる感覚に近いかもしれません。特に③「AS I AM」と⑤「THE DANCE OF ETERNITY」はよくぞここまで雰囲気を近づけたものだと驚きました。
 原曲の良さにはかないませんが、なんだかんだ言って、面白くて何度も繰り返し聴いています。ちょうどリアルアンパンマンリアルサザエさんを楽しむように……。 (続きを読む…)

    2007年4月
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