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SYMPHONY X ~ Paradise Lost

「悪くはないが決定的なキラーチューンがない」と評されるアルバムがある一方、SYMPHONY X はすべてがキラーチューンで、いわゆる「捨て曲なし」の作品を立て続けに出す驚異のバンドだと思います。この新作も、唯一無二の最強ユニットの生み出した衝撃的1枚と言っても過言ではないでしょう。


 序曲的な1曲目で、前々作の「Prelude」や前作の「The Odyssey」を思わせたり、③「Domination」の始まりが3rdの「Sea of Lies」ぽかったり、⑩「Revelation (Divus Pennae Ex Tragoedia)」では、同アルバムの「The Divine Wings of Tragedy」からのフレーズが聴こえてきたり……など、集大成的な印象を受けます。R・シュトラウスは、自分の過去のメロディを登場させて『英雄の生涯』と名付けましたが、この『PARADISE LOST』は SYMPHONY X の魅力が余すところなく詰め込まれた、ベスト盤に近い印象を受けます。しかも、いわゆる「有終の美」とは正反対の、上昇気流の勢いを感じさせるところに、彼らの底知れぬ実力を感じてしまいます。


 ⑤「Paradise Lost」や⑨「The Sacrifice」のようなバラードはラッセル・アレンのヴォーカルが胸にしみます。⑨の2分22秒ごろ、ギターソロ前は児童合唱のようにも聞こえるのが印象的です。後にキーボードへ引き継がれてゆきます。
 ④「The Serpent’s Kiss」のヴォーカルは歌い始めが非常にかっこいいですね。1ヶ月ほど前からネットで公開されており、この1曲を聴いただけで「今度もいける!」と思ったものです。
 ②「Set The World On Fire (The Lie Of Lies)」のコーラスや⑥「Eve Of Seduction」、⑩「Revelation (Divus Pennae Ex Tragoedia)」の「イングヴェイか?」と思わせるイントロはキャッチーな感覚も見逃せません。
 ⑦「The Walls Of Babylon」では世界の終焉を思わせる始まり方に背筋がぞくぞくします。ヴォーカルも素晴らしいです。⑧「Seven」の疾走感は『V』の「Evolution (The Grand Design)」に近いかもしれません。


 今年聴いた中では、今のところこのアルバムか DREAM THEATER の『Systematic Chaos』が文句なしにベストアルバムです。[emoji:v-91]


 彼らはほんとにすごいバンドだ、と再認識しました。[emoji:v-217]




<<試聴>>




TRACK LIST:
1. Oculus Ex Inferni
2. Set The World On Fire (The Lie Of Lies)
3. Domination
4. The Serpent’s Kiss
5. Paradise Lost
6. Eve Of Seduction
7. The Walls Of Babylon
8. Seven
9. The Sacrifice
10. Revelation (Divus Pennae Ex Tragoedia)


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