とどろき / 平成20年1月

応仁の乱で政治も混乱を極める中、室町幕府の将軍だった足利義政は東山山荘の造成を進めていた、、、
足利義政: 「ええい! 工事は一向に進まぬではないか」
家臣: 「申し訳ございません。戦が続き、幕府の財政も大変苦しい状況が続いております。建築資材を集めるのも至難の技でございますれば……民も年貢に苦しみ、人手を集めるのもままならず……」
足利義政: 「ええい、そなたたちの説教は聞き飽きたわ! ならば、もっと税や労役を増やせばよいではないか」
家臣: 「しかし、それでは……」
・ ・ ・ ・
足利義政はその後、山荘の完成を待たずしてこの世を去る。
何事も 夢まぼろしと 思い知る
      身には憂いも 喜びもなし
彼の時世である。





山科。山科本願寺の建立は文明10年(1478)に始まった。土地を財施したのは、蓮如上人のご法話によく参詣していた海老名五郎左衛門である。「山科に、巨大な聞法道場が建立される」――この知らせは瞬く間に伝わり、全国の親鸞学徒の尊い浄財、労力奉仕が山科に集まった。
門徒A: 「蓮如上人の赴かれる先々では、いつも比叡山の僧兵に襲撃されていたが……これでようやく、上人さまから安心して聞かせていただくことができる。わしら、何よりの喜びじゃ」
門徒B: 「んだんだ」
門徒C: 「こうしてはおれん。早速わしらも、建立のお手伝いに行こうじゃないか」
門徒A: 「おお、それがいい」
門徒C: 「おい、わしも」
・ ・ ・ ・
文明12年8月、山科本願寺の本堂が完成した。11月21日から8日間、報恩講が盛大に営まれた。真実の仏法を求め、全国から門信徒が群参、かつてない規模の報恩講となった。
蓮如上人: 「全国のご門徒衆の尊い志により、この聞法道場が建立され、無事に報恩講を勤めることができました。すべてはこれ、弥陀如来のおかげです。  世の人々はこの威容に驚き、山科本願寺は大変繁盛しているじゃないかと、うわさしているでしょう。  しかし、忘れてはなりません。  浄土真宗の繁盛は、参詣者が多く集まり、威勢のいいことではありません。一人でも他力の信を獲ることが、浄土真宗の繁盛なのです。  この世は無常の世界。すべては夢幻と消える中、ただ阿弥陀仏の本願のみが真実だとお釈迦様は説かれています。  皆さん、一日も片時も急いで、弥陀の本願を聞き開き、真実の信心を獲得してください」
一宗の繁昌と申すは人の多く集り威の大いなる事にてはなく候、 一人なりとも人の信を取るが一宗の繁昌に候
(御一代記聞書)
聞法道場建立の目的を、蓮如上人は重ねて教えてられている

★    ★    ★    ★
山科本願寺の建立
←クリックすると拡大します。
 平成14年1月号から連載されている『蓮如上人物語』より「第20回 山科本願寺の建立」の一コマです。  蓮如上人といえば、「真宗中興の祖」と言われ、応仁の乱世で命を狙われながらも、異宗や他派に押されていた浄土真宗本願寺を再興された方です。  上のマンガでは、足利義政と対照的に描かれており、蓮如上人が如何に優れた統率力を持っておられた方か、知らされます。そんな蓮如上人が、「すべてはこれ、弥陀如来のおかげです」と言われ、「浄土真宗の繁盛は、参詣者が多く集まり、威勢のいいことではありません」と教えられているところに、奥深いものを感じます。

Re:泣ける曲

 mixa59さん
←に教えてもらいました
私の泣ける曲
さだまさし「償い」ですねぇ。
数年前の裁判で、裁判官が反省をしない青年被告に、「君はさだまさしの償いを聞いたことがあるか。それを聞けば、君のいう反省がいかに口先だけのものかわかるだろう」といったとかで、話題になりました。 ラジオで流れてそのとき初めて聞きました。
好みの傾向は違うでしょうが。これは、ラジオで最初聞いて泣きました。

さだまさし 償い

 最初は「怖い」曲だと思いましたが、次第に「泣ける」曲へと展開してゆきます。
 こんな映像も(゚д゚)
月末になると ゆうちゃんは 薄い給料袋の 封も切らずに 必ず横町の角にある 郵便局 とび込んでゆくのだった
仲間はそんな彼をみて みんな 貯金が趣味の しみったれた奴だと 飲んだ勢いで 嘲笑っても ゆうちゃんは ニコニコ笑うばかり
僕だけが 知っているのだ 彼はここへ来る前に たった一度だけ たった一度だけ 哀しい過ちを 犯してしまったのだ
配達帰りの雨の夜 横断歩道の人影に ブレーキが 間にあわなかった 彼はその日 とても疲れてた
人殺しあんたを 許さないと 彼をののしった
被害者の奥さんの 涙の足元で 彼はひたすら大声で 泣きながら ただ頭を床に こすりつけるだけだった
それから彼は 人が変わった 何もかも忘れて 働いて 働いて
償いきれるはずもないが せめてもと 毎月あの人に 仕送りをしている
今日ゆうちゃんが 僕の部屋へ泣きながら 走り込んで来た
しゃくりあげながら 彼は一通の手紙を 抱きしめていた
それは事件から数えてようやく 七年目に初めて あの奥さんから初めて 彼宛に届いた便り
「ありがとう あなたの優しい気持ちは  とてもよく わかりました  だからどうぞ 送金はやめて下さい  あなたの文字を 見る度に  主人を思い出して 辛いのです  あなたの気持ちは わかるけど
 それよりどうかもう あなたご自身の  人生を元に 戻してあげて欲しい」
手紙の中身はどうでもよかった それよりも 償いきれるはずもない あの人から 返事が来たのが ありがたくて ありがたくて
ありがたくて ありがたくて ありがたくて
神様って思わず僕は 叫んでいた 彼は許されたと 思っていいのですか
来月も郵便局へ 通うはずの やさしい人を許してくれて ありがとう
人間って哀しいね だってみんなやさしい
それが傷つけあって かばいあって
何だかもらい泣きの涙が とまらなくて
とまらなくて とまらなくて とまらなくて

Filed under: さ:さだまさし  タグ: , , , , , , , , , ,   charlie432 00:00  Comments (4)

小菅正夫 / 「旭山動物園」革命―夢を実現した復活プロジェクト

 夏は30℃を軽く超える日がある一方で、真冬には、寒波と大雪に見舞われ、氷点下25℃を下回る日がある、という北海道旭川市にある旭山動物園。日本で最北に位置し、一年の半分近くを雪に閉ざされ、交通のアクセスもけっして良いとはいえない条件にあります。しかも、パンダのような「珍獣」もなく、150種近い動物はいるものの、どこの動物園でも見られる動物がほとんどですが、上野動物園の月間入園者数を越える月があり、「日本一の動物園」と言われるまで成長するようになりました。
 立地条件が悪く、予算もないなか、一体どうしてここまで人気の動物園になったのか。そこにはいわゆる「秘策」というものがあるのではなく、地道な勉強会と動物に対する愛情から出た結果でありました。
 
動物園閉鎖の危機  今の展示の仕方は、一朝一夕にできたわけではない。
(中略)
 気がつくと、われわれの動物園は、「全国動物園、古い施設ランキング」がもしあったとしたらトップクラスに位置するほどの状態になっていた。  それでも予算がつかないのだから仕方がない。かといって何もしないでいると、お客さんは減る一方だ。  このままじゃ、悔しい。  お金がなくても、できることがあるはずだ、できることから始めようと考えた。
(中略)
 まず、「動物園とは何をするところなのか」といった動物園の存在意義の確認から始めた。
動物園の4つの役割  動物園というのはレクリエーション、つまり娯楽施設だと思っている人が多いだろう。しかし、(中略)要点だけを紹介すると……、 「動物たちと一緒の楽しい時間をすごし、その中で動物たちの素晴らしさを感じてもらい、それがきっかけとなって、『動物達を保護したい』、あるいは『動物の生きる地球環境を守るためには、何をすべきなのか』などを考える意識を育てる。また、動物園は、『希少動物の保護・繁殖』に関わり、さらには、野生動物医学など、『学術研究の場』でもある」  ということになる。  整理すれば、「レクリエーションの場」「教育の場」「自然保護の場」「調査・研究の場」の4つの役割がある。
 こうした「動物園に携わる者としての基本スタンス」に立った、本当の動物の姿をありのままに見せるという「見せ方」の工夫の上に成り立っているのが現在の旭山動物園です。
 人間でも、自分が誰にも負けない能力を発揮できる場を与えられて、それを人に評価されれば、そんな嬉しいことはないだろう。勉強でも、運動でも、仕事でも、もっとやろう、もっと上手くなりたいと思ってますます能力を高めていくだろうし、イキイキしてくるはずである。  動物も同じだと思う。他の動物にはない、自分だけが持つ能力を発揮できる環境を提供されたいのだ。
 各動物の特徴を知り、動物の立場に立ち、動物に教えられながら、旭山動物園には、他には見られない独自の「見せ方」が生まれました。
・アザラシが泳ぐ円柱トンネル ・オランウータンの空中運動場 ・ペンギンの散歩 ・ホッキョクグマのダイビング ・ゾウとペリカン、キリンとホロホロチョウ、クモザルとカピバラの「棲み分け」 ・さる山の立体展示 ・ヒョウやライオンの「寝ている姿」の展示 等々
 さらに、動物の「命」を伝えるために、彼らの「死」からも目をそらさず伝えているのもユニークなところです。
 不利な条件、逆境を「出来ない理由」とするのではなく、前向きで建設的な考え方で克服しようとする園長の姿勢に、非常に見習うところがあると思わされた一冊でした。  そして、動物と人間を、対等な目線で見つめているところから出る発想が多いのだと思いました。これは、人間対人間でも応用できるものの見方ではないでしょうか。
 最後に、「あとがき」の以下の一節が心に残りました。
 いまの動物園づくりの根本にあるのは、住職から言われた言葉(「地獄とは、やりたいことができないことだ」:引用者注)だったかもしれない。動物も人間も、やりたいことができなければ幸せではない。だから、それぞれの動物のいちばんかっこいいところは、彼らがやりたいことをやっている瞬間である。それをお客さんに見せたかった。これからも、動物たちのイキイキとした姿に感動していただけるような動物園にしていきたい。



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Filed under: ★新書・単行本など  タグ: , , , , , , , ,   charlie432 00:00  Comments (0)
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