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手紙(山田孝之・玉山鉄二・沢尻エリカ:主演、東野圭吾:原作)

 ドラマ『白夜行』に続いて、映画『手紙』を観ました。どちらも東野圭吾さんの小説を元にしたものです。


 共通して主演の山田孝之さんは「追いつめられる役を演じてみたい」と言っていた、とどこかで聞いたことがあります。2作とも重い内容ですが、共に「幸福とは何か」「なぜ生きるか」と人生を考えさせられました。


 映像的には『白夜行』の方が技巧的で見ごたえがありましたが、総合的にはこの『手紙』の方が深く考えさせられる内容だと思います。


 というのも、前者は自業自得的なところがありますが、この『手紙』は兄の犯した罪が弟にまで影響を及ぼすという、ある意味理不尽な不幸さがあるからです。


 降りかかる悪い結果が、自分のやった行為の結果と知れば、ある程度得心の行くものです。しかし、自分は何も悪くはないのに「犯罪者の家族」というだけで、差別や偏見を持たれるとすれば、運命を呪い、世の不平等を嘆かずにおれません。


 あえて納得しようとするなら、そういう家庭に生まれてきたという事実も「自己の行為による結果」と考えることでしょうか。もちろんそこには過去世(前世)という存在が前提となりますが。


 いずれにしても「運命の不思議」について考えずにおれませんでした。


 原作では、主人公がバンドを組み、ジョン・レノンの名曲が象徴的な役割を果たしていましたが、映画では漫才コンビという設定で、最後を感動的に仕上げています。その点、ネタの内容から「償い」とは何か、ということも印象深く心に残りました。

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