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とどろき / 平成20年2月

「親子で語る仏教講座」今月は第67回“何事も過程が大切”です。


“過程より結果が大事”といわれる事もあり、それはそれで正しい時もあると思いますが、ここで述べられている“過程が大切”というのは、それとは別の意味で“原因のないところに結果は起きない”ということでしょう。


 良いことも悪いことも、“蒔いた種は生える、蒔かぬ種は生えぬ”というのが真理ではないでしょうか。


 それを教えられた以下の小話は面白いと思いました。


◆ ◆ ◆
俊夫さん:近所でも評判の物知り父さん。仏法に詳しい
良子さん:いつも優しくユーモアたっぷり、健一の母
知子さん:健一の姉。大学生
健一くん:好奇心旺盛な中学生。疑問に思うことは、何でも納得するまで聞く




健一君が食べ終わったおやつの皿を前に、何やら考え込んでいます。


:どうした、健一?おなかでも痛いのかい?


:そうじゃないんだ。ふと今、思ったんだけど、今日のおやつの菓子パン3つ……。


:あら、足りなかった?


:イヤ。今3つ目のパンを食べてやっとおなかが膨れたんだけど、これを初めに食べてたら、後の2つはお楽しみに取っておけたのに、って考えたんだ。


:ハハハ。面白いことを言うね。確かに3つめのパンでおなかが膨れたんだろうが、最初に食べれば、それは1つめだ。3つ分の量で満腹になったんだろう?


:う~ん、それはそうだけど……。この“3つめのパン”みたいに、飲めばたちまちテストで満点が取れるとか、練習もせずに一流選手になれる薬ってないのかな?


:そんな薬、私も欲しいね。まあ、発想としては家電製品などが近いかもしれないな。


:洗濯は昔は一枚一枚手洗いで、絞るのも重労働だったのに、今は脱水、乾燥まで、ボタン一つだものね。炊飯器はだれでも同じご飯が炊けるようになっているわ。


:そうね。ただそういう考えは、勉強やスポーツでいい成績を残すには当てはまらないじゃないかしら。


:うん。実際に頭や体を使って身につけねばならないからね。近ごろスポーツ選手の薬物使用がよく問題になるけど、手っ取り早く結果を求めてはいけないと分かる。正しい手順を踏んで努力しなければね。


:そうよ。ズルして勝ってもダメだわ。


:1つ、2つ、3つ目でおなかいっぱいになるように、何事にも過程がある。一流選手や秀才になるには、なにより本人の長い間の努力が必要なんだ。


:続けることが大事なのね。


:そう。“タネまきに応じた結果が現れる”と仏教では教えられるからね。


:そうか、分かった。じゃあボクは食いしん坊のチャンピオンを目指して、食べまくることにしたよ。お母さん、パンもう5つ!!


:健一、調子に乗り過ぎよ。


:ふぁ~い。




●どんな結果にも応じた種まき(因)が必要です。
●正当な努力をせずに、得られる幸せはありません。

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