The Elephant Man (Supervision: David Keith Lynch)

closeこの記事は 3 年 8 ヶ月 3 日 前に投稿されたものです。間違いに気づいたらその都度修正していますが、今読んだらおかしな点もあるかもしれません。ご了承ください。
 生まれて初めて本気で泣いた映画、6才の時でした。TVで放映されていたのを観て衝撃を受けました。トイレに行くふりをして、隠れて涙をぬぐったのを覚えています。  もう数十年も前のことですが、そこだけは鮮明に記憶として残っています。
 目を背けたくなるような醜い外見に、美しく純粋な心の持ち主、ジョン・メリック。実在の人物をモデルにしたものだとは、今回初めて知りました。
ストーリー
19世紀のロンドン。生まれつき奇形で醜悪な外見により「エレファント・マン」として見世物小屋に立たされていた青年、ジョン・メリック(ジョン・ハート)。肥大した頭蓋骨は額から突き出、体の至るところに腫瘍があり、歪んだ唇からは明瞭な発音はされず、歩行も杖が無ければ困難という悲惨な状態だった。ある日彼を見世物小屋で見かけた外科医、フレデリック・トリーブス(アンソニー・ホプキンス)は興味を覚え、研究したいという理由で持ち主のバイツ(フレディ・ジョーンズ)から引き取り、病院の屋根裏部屋で彼の様子を見ることに。はじめは白痴だと思われていたジョンだったが、やがてトリーブスはジョンが聖書を熱心に読み、芸術を愛する美しい心の持ち主だということに気付く。当初は他人に対し怯えたような素振りを見せるジョンだったが、トリーブスや舞台女優のケンドール婦人(アン・バンクロフト)と接するうちに心を開いていく。
Wikipediaより)
 生まれながらの不具者、それに同情する人、あざ笑う者、商売道具とする者……。同じ人間でありながら、こうも境遇が違うのはなぜか、考えずにおれません。
 いや、このジョン・メリックは文字通り「虫けら」同然の扱いを受けているのです。
 そんな中、外科医、フレデリック・トリーブスはこう言います。
At first, you will want to turn away from him. Then, you may find him a silent unresisting target for your ridicule. But if you come to know him, you’ll begin to seize this own perversion of this form… and discover the beauty in the beast.
まず、最初は彼から目を背きたくなります。 そして、嘲笑の的として、得も言われぬものを感じるかもしれません。 しかし、彼のことが分かってくると、その奇怪な外見をつかむことが出来、その中に美しいものを発見するようになります。
Elephant Man Trailer
 そして 1’53 の I am not an animal, I am a human being !! には胸を打たれます。
 自分がジョン・メリックの立場だったらどうか、考えるとぞっとします。五体満足に生まれさせてもらっただけでも感謝です(>人<)


 悲しくも美しい物語。実話と知って改めて見ると、この場面は本当に感動的です。
The Elephant Man – Last Sleep Scene
『プラトーン』でも使われているバーバーの弦楽のためのアダージョが一層涙を誘います。
 ただ、同時に思うのは、、、
「人を外見で判断してはならない」と言うのは簡単ですが、外見による偏見、他人を見下す心はないか、と自分自身に問わずにおれないことです。
 表面的に、どんな人にも平等に接しようとすればするほど、好きな人、嫌いな人というのが実はよく見えてくるもので、謙虚に振舞おうと努力すると、自分が偉いと自惚れている心に気づきます。
 この映画を観て、ジョン・メリックに同情するのは容易いですが、それ以外の人物の立場に立って考えてみると、身勝手な人間の心が改めて知らされてくるような気がします。
 親鸞聖人の言葉に「さるべき業縁の催せせば、いかなる振舞いもすべし」というのがありますが、置かれる環境や立場によって、どうにでも自分はなり得る恐ろしさを感じずにおれません。
 常に、弱者の気持ちが分かる、強い心を持ち合わせておりたいと思う今日この頃です。
上とは別の Elephant Man Trailer

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