回文(2)―蟹のカノン(J.S.バッハ / 音楽の捧げ物)

closeこの記事は 3 年 5 ヶ月 15 日 前に投稿されたものです。間違いに気づいたらその都度修正していますが、今読んだらおかしな点もあるかもしれません。ご了承ください。
 回文(1)の続きです。
 前回は、日本語による回文でしたが、今回は音による回文です。(文と言うのかはさておき)。
「パガニーニの主題による狂詩曲 – うしとみ!」にあるように、パガニーニの「24の奇想曲」の終曲を音程を逆さにするとラフマニノフ作曲の「パガニーニの主題による狂詩曲」の第18変奏になります。以前こちらにも書きました。  これは音程を逆さにしたものですが、時間軸を逆行させたもで有名なのが、
J.S.バッハ 「2声の逆行カノン」~音楽の捧げ物~ BWV.1079
J.S.バッハ 「2声の逆行カノン」~音楽の捧げ物~ BWV.1079 (↑クリックすると拡大します↑)
ですね。別名「蟹のカノン」と言われています。最初から読んでも、最後から読んでも同じ音楽になります。ここをクリックすると聴けます。
 文字が鏡像になっていることからお分かりの通り、裏から透かしてみても楽譜として成り立つので、
楽 譜 ↓ ○  ◆  ○ ├┘ │ └┤ ├┐ │ ┌┤ ││ │ ││

という形で演奏できる、という訳です。
 これは、バッハが1747年5月7日にフリードリヒ大王の宮廷を訪ねた際、大王から与えられたハ短調のテーマ、
Theme
を元に作られたものです。その時は即興で演奏しましたが、2ヵ月後には「音楽の捧げもの BWV.1079」として以下の16の曲集に仕上げています。
「音楽の捧げもの BWV.1079」
  1. 3声のリチェルカーレ
  2. 王の主題による無限カノン
    • 王の主題による各種のカノン-2声のカノン(蟹のカノン)
    • 王の主題による各種のカノン-ヴァイオリンのための2声のカノン.同度で
    • 王の主題による各種のカノン-2声の反行カノン
    • 王の主題による各種のカノン-2声の反行の拡大カノン
    • 王の主題による各種のカノン-2声の1全音上昇カノン(螺旋カノン)
  3. 王の主題による各種のカノン-上方5度のフーガ カノニカ
  4. 王の主題による各種のカノン-6声のリチェルカーレ
  5. 尋ねよ、さらば見いださん(謎のカノン)-2声のカノン
  6. 尋ねよ、さらば見いださん(謎のカノン)-4声のカノン
    • トリオ ソナタ(フルート、ヴァイオリン、通奏低音)-1.ラルゴ
    • トリオ ソナタ(フルート、ヴァイオリン、通奏低音)-2.アレグロ
    • トリオ ソナタ(フルート、ヴァイオリン、通奏低音)-3.アンダンテ
    • トリオ ソナタ(フルート、ヴァイオリン、通奏低音)-4.アレグロ
  7. (フルート、ヴァイオリン、通奏低音)-無限カノン
 逆から演奏しても同じになる「蟹のカノン」は3曲目ですね。録音して、普通に再生したものと、逆回転させたものをダブらせたら、面白い響きになるかもしれません。

Links: オレンジのR+ 回文と蟹とエッシャーとバッハ ドレミの順列 Part2 KANWAKYUDAI::Blog: 蟹のカノン クイケン・アンサンブル | J.S.バッハ:音楽の捧げもの ドイツ・ハルモニア・ムンディ■バッハ名盤撰39

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