STING / …All This Time

closeこの記事は 3 年 2 ヶ月 1 日 前に投稿されたものです。間違いに気づいたらその都度修正していますが、今読んだらおかしな点もあるかもしれません。ご了承ください。
ポリスが大好きで、過去にベースをやっていた知人が大絶賛のDVD。
「長い間イタリアに憧れて4年前についにこの家を買った」と言うスティングが、その自宅の庭で行ったアットホームなライヴ。
まずはドキュメント映像から始まります。
ミラノとローマの間に位置し、広大な自然の映像も楽しめます。
プレッシャーを感じながらのリハーサル。緊張感と開放感が同居する中、リラックスした雰囲気が感じられます。
地下室では、ナイロンギターとウッドベース、チェロ、コンガなどのアコースティックな響き、、、全体的にアダルトな雰囲気が良いです。ポップスというより、ジャズに近いですね。
アコースティック・ベースのクリスチャン・マクブライドは、なかなか良い声をしており、ベースだけでなく、歌も上手そうな感じです。彼のインタビューでは、スティンがマクブライドにベース・パートを伝えるとき、「僕は歌いながらじゃないとベースが弾けない(覚えていない)んだ」と、何度か間違えるエピソードを語っていますが、分かる気がします。歌を中心にベースを弾いているということですね。
各ミュージシャンが家族のような絆で音楽を楽しんでいるのが伝わってきます。 庭にステージを造る作業中、「妻は留守だ。何も知らせていない!」という余裕の冗談も。
ところが、期間の最中にに9・11のテロが起き、 ライヴ自体は手放しに喜べない緊張感が走ります。
バンドメンバーを集め、スティングはこう言います。
「ライヴを楽しむどころじゃなくなった。今夜演奏なんかできない、そういう気持ちだろう。僕も歌えるか……。この2時間で世界が変わってしまった。」
そこに、メンバーの提案。
「前向きな希望を与えるような、そんな必要があると思う。音楽でね。ライヴは全部する必要はない。変更が必要だ。でも音楽を届けるんだ。僕が思うに、もし何もしなかったら、もっと壊滅的な気持ちになる」
「皆の気持ちを聞かせてくれ」とスティングが投げかけます。
「ライヴは全部できない。それだけは確かだ。選曲して数曲だけやるのはどうだろう。この状況に合わない曲もあるしね」
「『フラジャイル』はやるべきだ。状況をよく把握して、皆で慎重に選曲していこう。今演奏するのにふさわしい曲をね」
「曲の内容をよく吟味して選曲するんだ。今伝える必要があるものだけ。人々に希望を与えるメッセージを含んだ曲や尊厳的な曲だ」
「俺はふさわしい曲だけ演奏することに賛成だ」
「ライヴまで壊されたくないわ」
「ライヴを楽しみにしている人には、中止はダブル・ダメージを与えてしまうかもしれない」
「亡くなった犠牲者を思うだけじゃなく、死に感傷的になった人が音楽を奏でるのは難しい。心で奏でるものだから。今の状況では演奏は難しいだろう。できないかも」
「僕はやりたいと思う。ただ座っているだけなんて無意味だ」
「私、本当に怖くて、歌わないと、どうにかなりそう。自分が受けた打撃を、恐怖を、叫びを、発散させる必要があるの。奴等に負けちゃダメなのよ。奴等の目的は、私達を脅えさせる事。そうでしょ?誰かが立ち上がって“NO”を言わなきゃ」
「君は歌えるのかい?」
「うまく歌えるかどうかは問題じゃないわ。努力を見せることがメッセージになるのよ。完璧さなんて関係ない」
「僕達の音楽を聴く人の事を考えよう。彼らのために演奏するんだ。『フラジャイル』は今日亡くなった人々に送る前向きなメッセージになると思う。今、人々に何が必要か考えてライヴをしよう」
「『ア・サウザンド・イヤーズ』……『パーフェクト・ラヴ』もいい。『オール・ディス・タイム』は演奏できないな」
「だめだ」
「今日は1曲だけと告知する。それが犠牲者への配慮になるだろう」
「そうしよう」
「1曲だけ?」
「1曲やってしまったら引き下がれなくなるだろう」
「いいかい?仕事なら仕方ない。1曲演奏した後に、皆でもう1度、決めようじゃないか。できるかもしれない」

こうして敢行されたライヴ。次のようなMCで始まります。
ありがとう。始める前に一言、言っておきたい。このライヴは楽しいものになるはずだったが、今日の惨劇のせいで楽しむどころじゃなくなった。僕自身、怒りと恐怖が入り交じった複雑な心境だ。しかし、このような暴力的行為は全く無意味だ。全く無駄な行いだ。この曲を犠牲者に捧げたい
Fragile

そして2曲目以降は、、、 以下の通り、続けられたのでした。
[Set List]
Fragile A Thousand Years Perfect Love… Gone Wrong All This Time Seven Days The Hounds of Winter Don’t Stand So Close to Me When We Dance Dienda Roxanne If You Love Somebody Set Them Free Brand New Day Fields of Gold Moon Over Bourbon Street Shape of My Heart If I Ever Lose My Faith in You Every Breath You Take


[BONUS TRACK]
Every Little Thing She Does Is Magic Fill Her Up Englishman in Yew York


[THE BAND]
Sting / Bass, Guitar & Vocals Dominic Miller / Guitar Kipper / Keyboards & Programming Manu Katch / Drums Jason Rebello / Piano Chris Botti / Trumpet (courtesy of Columbia Records) Janice Pendarvis / Backing Vocals Katreese Barnes / Backing Vocals Jeff Young / Backing Vocals & Organ (courtesy of Sun Soul Records) Christian Mcbride / Acoustic Bass (courtesy of Warner Bros. Records) Cheb Mami / Vocals Marcos Suzano / Percussion (courtesy of Trama Records, Brazil) Jaques Morelenbaum / Cello B.J.Cole / Pedal Steel Haoua Abdenacer / Djarbuka Clark Gayton / Trombone

最後は、「前向きな希望を与えるような」そんな空気へと盛り上がりました。
ボーナストラックは、9月11日の音源で、テロ前と後と、雰囲気の違いが印象的です。

アメリカでは、このDVD作品が見たいがためにDVDプレイヤーを買ったスティング・ファンが多いという(ライナーより)

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Filed under: THE POLICE  タグ: , , , , , , , , , , , , ,   charlie432 00:00
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1件のコメント »
  1. スティング 4

    NO.00254

    スティングのライヴ・アルバム『…オール・ディス・タイム』(2001年)

    し、渋いです。
    晩年のスティングの渋さはどうでしょう。
    確かに、人間としては …

    トラックバック by まい・ふぇいばりっと・あるばむ — 2010年12月18日 11:13

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