★゜・。。・゜゜・。。・゜☆ 2009年05月24日 ☆゜・。。・゜゜・。。・゜★
道尾秀介 / 向日葵の咲かない夏
死体愛好癖、動物虐待、『性愛への審判』なる小説、子に対する偏愛、奇妙な葬儀の風習、昆虫・爬虫類や植物への生まれ変わり、いじめ、殺人、自殺、など。
これらの題材を取り入れ、ややホラーの要素もあるミステリーで、好き嫌いが分かれるかも知れません。
ホラーとミステリーはOKとして、自分はこういう類のものは好きではないはず。
にもかかわらず、ぐいぐいひきつけられて読んでしまいました。気持ち悪いところもありましたが、率直な感想としては面白かったです。
事件は、夏休みのプリントと宿題を、欠席したクラスメートのS君に届けるため、僕が彼の家へ行ったときに起こります。そして、そこで見た、首つられたS君の死体が、わずかな後に消えてしまうという、その謎を説くのもまたS君自身、、、なのか?
予測不能で奇想天外なストーリー展開の末、最後もまた意外な種明かしがなされます。
ただ、題材を盛り込みすぎの感はなきにしもあらずで、「あれ? あれは一体何だったの? あそこはなぜ?」と思うところはあります。丁寧に読めば気付くのかも知れませんが、すこし理解できなかった部分もあります。
その上で、理不尽な世界や、人間の持つ狂気性、生きることの意味や「世界内存在」などが訴えたいテーマなのかな、と感じました。
事件のちょうど1年後、4歳の誕生日を迎えてすぐに、彼女は死んでしまった。 考えようによっては、妹は幸せだったのかもしれない。こんな世界を、何十年も生き抜いていくよりは。僕は、ときおり思う。僕も、生まれてこなければよかったと。(p.5~)
僕はただ可哀想なS君の、役に立ちたかったんだ。S君に何か頼みごとをされたかった。そして、それを引き受けてあげたかった。(p.442)
「きみは、S君を自殺させてしまった。しかし、それを絶対に認めたくなかった。もっと言えば、忘れてしまいたかった。だからあんな話を考えた――違うかい?」 (中略) 「僕だけじゃない。誰だって、自分の物語の中にいるじゃないか。自分だけの物語の中に。その物語はいつだって、何かを隠そうとしてるし、何かを忘れようとしてるじゃないか(中略)みんな同じなんだ。僕だけじゃない。自分がやったことを、ぜんぶそのまま受け入れて生きていける人なんていない。どこにもいない。失敗をぜんぶ後悔したり、取り返しのつかないことをぜんぶ取り返そうとしたり、そんなことやってたら生きていけっこない。だからみんな物語をつくるんだ。昨日はこんなことをした、今日はこんなことをしてるって、思い込んで生きている。見たくないところは見ないようにして、見たいところはしっかり憶え込んで。みんなそうなんだ。僕はみんなと同じことをやっただけなんだ。僕だけじゃないんだ。誰だってそうなんだ」第6回「本格ミステリ大賞」候補となり、「このミステリーがすごい!」2009年度、作家別投票第1位となった作品です。(p.443~)
関連記事かも?
関連記事は無いと思います。





向日葵の咲かない夏 道尾秀介
終業式の日。欠席したS君は首を吊って死んでいた。彼の死体は忽然と消えてしまう。
一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺…
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
こんばんは。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
SECRET: 0
PASS: 6691fc7e69b32d0879c93714a75e5e9c
コメント有難うございます!
非常に、個性的な作家ですね。
ホラー、ミステリー、ファンタジー、、、予想に反して楽しめました。