マーラー / 交響曲第3番 ニ短調

 第1楽章だけでも30分以上、全体で約100分を要する6楽章編成のこの交響曲は、当初7楽章の構想だったようですが、第7楽章は第4番の第4楽章になりました。
「長い」というだけで敬遠するのは勿体ない名曲だと思います。普通マーラーといったら、大地の歌10番などが人気が高いと思われますが、私は2番と同じくらいこの3番が好きです。
 ちなみに、私が持っているCDは、ロリン・マゼール指揮のウィーン・フィルが110分、ゲオルグ・ショルティ指揮のロンドン交響楽団が93分の演奏時間です。両者聴き比べるとかなり違った感じを受けます。
 第1楽章冒頭(第1部 序奏)はブラームスの交響曲第1番第4楽章の有名な部分(これの31秒以降)にそっくりで初めて聴いたときはびっくりしました。ちょうど、第5番イントロメンデルスゾーン結婚行進曲に似ているような驚きでした。
 この作品は、以下のような表題がつけれていましたが、後に誤解を受けるとして、作曲者自身の手により削除されました。
第一部 序奏 「牧神(パン)が目覚める」 第1楽章 「夏が行進してくる(バッカスの行進)」 
第二部 第2楽章 「野原の花々が私に語ること」 第3楽章 「森の動物たちが私に語ること」 第4楽章 「夜が私に語ること」 第5楽章 「天使たちが私に語ること」 第6楽章 「愛が私に語ること」
 曲の感じと、つけられなかった表題と、大体のイメージは一致します。第2楽章や第3楽章は「ほのぼの」した雰囲気が好きです。そして、静かな第4楽章、可愛らしい第5楽章も良いのですが、何といっても最も好きなのは第6楽章です。大変美しいです。
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Symphony 3. Mov. 6 (2/3)
Symphony 3. Mov. 6 (3/3)

 初期マーラーの交響曲は、聴き終えると、苦悩を乗り越えて勝利を手にしたような感動を得られるので、気持ちが前向きにさせられます。

マーラー ~ 交響曲第2番『復活』

 マーラーを知ったのは、確か中学生のときだったと思います。初めて聴いたのが交響曲第5番、次に第1番『巨人』、そしてその次が2番という順でしたが、一番衝撃を受けたのがこの『復活』だったと記憶しています。やはり冒頭のインパクトでしょうか。「重い」「暗い」「美しい」曲が好きな私としては、三拍子そろったお気に入りの1曲でもあります。 「不安」「恐怖」「陰鬱」と「安心」「希望」「勝利」が3:7位の割合で共存する曲かと思います。以前はもっと暗い曲かと思っていましたが、最近は意外と明るい曲のように思うようになりました。
 交響曲第6番を思わせる葬送行進曲風の第1楽章は、「まじめで荘厳な表現で一貫して」と表題がありますが、途中の穏やかな部分は極上の安らぎともいうべき心地良さを感じます。ところがそれも長く続かず、突然の発作のように、悪夢のような出だしの主題が再現されます。  重々しく終わった第1楽章に続く第2楽章は牧歌的で、癒されます。ただ、途中激しい曲調になることもあり、どこか精神を患っているような感覚は依然続きます。  穏やかな第2楽章の余韻を、突然のティンパニーで破る第3楽章、怪しげな3拍子の主題は『子供の不思議な角笛』の「魚に説教するパトヴァの聖アントニウス」でも聴くことが出来ます。淡々と冷めた感じ気でありながら陽気な舞曲のようにも思います。  短い第4楽章は切れ目なく演奏されるので変化に気づきにくいですが、アルトの歌が非常に美しいです。第2楽章同様、『子供の不思議な角笛』の「原光」のフレーズです。  そして、この曲のメインとでも言うべき第5楽章は30分以上の大作です。合唱が始まる直前の静かなところが非常に印象的で、どこか東洋的な雰囲気も感じられます。フルートの代わりに尺八や雅楽の横笛で演奏しても面白いかもしれません。  圧巻の最後は感動的で、交響曲第3番の第6楽章と同じく好きなところです。
 名前は忘れましたが、スポーツ選手の誰かが、イメージトレーニングとしてこの曲をよく聴く、と聞いたことがあります。確かに、逆境を乗り越えるような力強さを感じさせるこの『復活』を聴くと、試合に勝てそうな気がしますね。
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Filed under: マーラー  タグ: , , , , ,   charlie432 00:00  Comments (1)
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