ブルックナー ~ 交響曲第0番

 ブルックナーの交響曲といえば、一般的には第7番などが人気が高く、0番を好んで聴く人などいないかもしれません。そもそも、スポーツ選手の背番号じゃあるまいし、「0番」とは一体どういうことだ!と最初は思ったものです。作曲者自身も晩年に破棄しようとした、というほどの作品ですし、真面目に語る値のないものなのでしょう。
 しかし、「そんなに悪くないんじゃないの?」というのが正直な感想です。むしろ、「ブルックナー開始」「ブルックナー休符」「ブルックナー・ユニゾン」「ブルックナー・リズム」「ブルックナー・ゼクエンツ」など、変態的な(失礼!)ブルックナーの特徴になじめない人には普通に聴けるかもしれません。ブルックナーを愛する人にすれば恐らく駄作なのでしょうが、「これはダメだ」と言われると逆に聴きたくなる心理が働くのと、人生で初めて聴いたブルックナーがこの0番だったので、妙に愛着を感じてしまいます。
 それにしても、マーラーやワーグナーと並べて語られるブルックナーですが、彼と本気で付き合うには相当な覚悟が要るようです。最も困るのが「版」の多さですね(これが楽しみという人も当然いるとは思いますが)。良く言えば向上心の表れ、悪く言えば他人の意見に左右される性格だったという事になるのでしょう。まあ、「自信のない性格」は、私も同じなので責めることはできませんが。
 ところで、習作のヘ短調交響曲を「00番」とは、誰が言い始めたことなのでしょうか?いずれにしてもブルックナーと愉快な仲間達ですね。
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