KIKO LOUREIRO ~ No Gravity

 VIPER を脱退したアンドレ・マトス(vo)が1991年に結成したバンドが ANGRA。ところが、フロントマンでリーダーとされていたアンドレが2000年にまさかの脱退、一緒にドラムとベースまで抜けてしまい、残ったのはキコ・ルーレイロラファエル・ビッテンコートの2人のギターだけ。当時「ああ、これで ANGRA も解散か」と嘆いたのは私だけではないはずです。
 21世紀の幕開け2001年、エドゥ・ファラスキをヴォーカルに迎えて発表した『Rebirth』はまさに「起死回生」の傑作[emoji:v-91]今度は逆に「これ以上の作品を ANGRA は出せるのか?」と余計な心配をしてしまった程です。そして2004年、初のコンセプトアルバム『Temple of Shadows』を発表、それらの不安は一切粉砕され、彼らのそこはかとない実力に驚かされました。
 この恐るべき ANGRA のクオリティの高さはどこから出ているのか?その答えがこのアルバムに収まっていると思います。2005年発表の、キコ初のソロアルバムです。
「捨て曲がない」どころの騒ぎではありません。全曲が本当に素晴らしいのです。ギターオリエンテッドアルバムではありますが、楽器をやらない人でも十分楽しめます。キコの才能があふれんばかりに詰め込まれており、押さえきれないように弾きまくっているのですが、力みがなく余裕すら感じます。かなり難しいフレーズも、難しそうに感じさせない自然な演奏で、テクニック云々より、曲の良さが際立っています。クラシック、ジャズ、民俗音楽、ロック……様々な音楽的要素がこの1枚に注ぎ込まれており、どんな人も聴いて損はないと思います。ANGRA ファンなら必聴と断言できます。  ジョー・サトリアーニスティーヴ・ヴァイなどが好きな方にもお薦めです。個人的には、LIQUID TENSION EXPERIMENT を初めて聴いたときと同じ衝撃を受けました。
Escaping

Links: 鋼鉄龍の咆哮 ざくざく発掘 HEAVY METAL 徒然日記 ACID GUITARS WEB by RY 北欧メタル、それは漢の生きる道 クダクダな日々 メタルなレビュー(ただの感想)-Metal review- 重金属音楽に夢を馳せるものたち メロディック・ハード/メタルが好き~♪ このCDを買え!

ANGRA ~ Aurora Consurgens

Aurora Consurgens
『Rebirth』『Temple Of Shadows』と続けざまに傑作を出した ANGRA の『Aurora Consurgens』は前2作をさらに進化させたかのような出来だと思います。この3枚を続けて聞くと、ANGRA の目指している方向性、オリジナリティが見えてくるようです。以前、某レコード店で「ジャーマンコーナー」に置かれていたのを見たことがありますが、一般的なパワーメタルの域を超え、熱きブラジルの血が脈々と流れている、躍動感のあるバンドであると再認識させられました。
 ブラジルといえば、サッカー。今から10年ほど前、アルシンドが日本で大人気だったとき、RIOT の 「Destiny」をバックにした特集番組をみたことがあります。で、その「Destiny」のイントロと、このアルバムの②「The Voice Commanding You」が似ているように感じるのですが、どうでしょうか?こちらの方が断然かっこよく、華麗なドリブル映像にピッタリの曲ではないでしょうか。
 続く③「Ego Painted Grey」これがまた素晴らしいです。IRON MAIDEN のアイディアを DREAM THEATER が書き上げ、ANGRA が演奏しているような楽曲(一応ほめているつもり、、、)で、アルバム中一番好きです。前曲とあわせて、キコのギターが印象的です。
 ④「Breaking Ties」は一転、キャッチーなメロディに Bon Jovi を思わせなくもありません。ここまで来ると、彼らは前作、前々作のプレッシャーなど感じていないのではないかと思ってしまいます。
 ⑤「Salvation: Suicide」「Window To Nowhere」は疾走曲で、⑦「So Near So Far」は『Temple Of Shadows』にでも入っていそうな佳曲ですね。
 そして、ドラマチックな曲調ながら過剰な装飾がなく、好印象の⑧「Passing By」「Scream Your Heart Out」は、聴けば聴くほどに好きになります。
 そして最後の⑩「Abandoned Fate」、アコースティック・ギターとヴォーカルが爽やかです。聴後感は、Liquid Tension Experiment の『2』に近いものがありました。
 ちなみに、自分は日本盤を持っていないので聴いていないのですが、ボーナストラック⑪はラファエルのヴォーカルが上手いとか、、、。
 それはさておき、今回はギターが前面に出た作品だと思いました。うっかり「キコのソロアルバム?」と思ってしまった瞬間もありました。
 並々ならぬ作曲センスと卓越した演奏力を誇る ANGRA は、今後に大いに期待できるバンドと言えるでしょう。
(参考) YouTube (The Course Of Nature) ピッペンのセピアメモリー PART2 人間力強化ブログ 変態のつぶやきⅡ Maoのめたるについて語ろう~ IMAGESandWORDS 白樺樹林 necro.dll メタルレビューの部屋 まごプログレッシブ:Part2~Scenes From A Memory~ Weird News Multiの愉快な重低音生活 ロック・メタル楽曲感想記 ◆Isolated Ghost. HR/HM. このCDを買え!

ANGRA ~ Temple OF Shadows

Temple of Shadows
 すごいすごいを連呼すると、凄みが薄れてしまいますが、それでも「凄い!」と言わずにおれない新生 ANGRA の第2弾。正直、『Rebirth』を聴いたとき「こんなアルバム出して、その先どうするの?」と不安でしたが、それが全くの杞憂であったことが証明されました。「前作を超えた!」という大方の意見に賛成です。
 まず1曲目、①「Deus Le Vout!」~②「Spread Your Fire」。これはもう「Carry On」「Nova Era」を凌ぐ、ANGRA の代表曲でしょう。出だしの、哀愁を帯びたオーボエの音色から一転、スピードチューンに変わるあたりは、お約束でありながら少しも飽きのこない、ガッツポーズの瞬間です。曲の良さに加え、演奏が素晴らしいです。前作以上にヴォーカルがパワーアップしているところが嬉しいです。リードヴォーカルがバックに引いて、ゲストミュージシャンを盛り立てる所もあり、工夫が凝らされています。ツインギターやバックのコーラスにも鳥肌ですね。
 続く③「Angels And Demons」以降も、「これでもか!」と言わんばかりにアップテンポの曲が続きますが、それぞれが変化に富み、初めて聴いた時から何となく口ずさめるメロディが心地よいです。
 しかし ANGRA の非凡なるところはこれだけではない、と知らされるのは、⑥「The Temple Of Hate」が終わった頃からでしょう。それまでの、勢い前面の楽曲が、徐々に深みを増し、渋く大人のテイストを醸し出すようになります。後半がこのアルバムの真骨頂であると私は思います。それまでの充実した流れが、まるで前奏曲のように聞えてしまうのです。この感覚は、個人的にはJUDAS PRIEST『Painkiller』DREAM THEATER『Images And Words』QUEENSRYCHE『Operation:mindcrime』に近いと思いました。
 特に⑧「No Pain For The Dead」、途中で弦楽四重奏になり、女性ヴォーカルが登場するあたりは美しすぎます。  ⑨の『Sprouts Of Time』は、新感覚でかつ、サビの部分はアンドレ時代の曲調が思い出されます。
 そして驚きは最後の⑬「Gate ⅩⅢ」です。それまでの曲を、1つの管弦楽組曲に仕上げてアルバムを締めくくるセンスの良さには参りました。そういえばこれは、11世紀後半の十字軍をテーマに、カトリック教会の矛盾をえぐりだした、コンセプトアルバムでした。アルバム全体がこの1曲に集約され、物語が走馬灯のように思い出される感じです。 『ダ・ヴィンチ・コード』読んだことがありますが、ラファエル・ビッテンコートの描き出した世界観は、ダン・ブラウンの作品に触発されたのだと思います。
 とにかく、曲、演奏、コンセプト、どれをとっても超一流の傑作であると高らかに賞賛したいアルバムです。



(参考) Raining Blood 高校生ギタリストの日々・・・ 霞誠司の映画万歳ッ Weblog 61℃ 白樺樹林 HEADING FOR TOMORROW smallball Flight to Freedom ■K’s Pickup■~洋楽のPV無料視聴~ このCDを買え!

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