とどろき ~ 平成19年6月

 この『とどろき』という冊子は、仏教の教えを解説されたものですが、若者の読者も多いようです。  今月号の「いきいき読者」というコーナーには、自分と同世代らしい方が紹介されていたので、親近感がわきました。「真実の幸福になるために大切な健康を守る“食”」と題し、サプリメントやオリーブ油などの輸入販売をしている方のインタビューです(たぶんこの会社?同姓同名の可能性ありますが)。興味深かったのは、「仏法とのご縁はいつごろ?」の問いに対し、こう答えておられるところです。
「10年ほど前です。当時、バンドでドラムを叩いていましたが、仲間との関係に疲れていました。飲み会で必ず、そこにいない友達の陰口が始まるんです。『何やってるんだろう?』って思いました。そんな時、仏教聞かないかと誘ってくれた人が、すごく温かく自分を受入れてくれたんです。とてもうれしくて、“仏教を聞いている人はどこか違うな”とおもいました」
 ほお、この方はバンド経験者か、しかも東京・神田付近での取材とは、もしかしてすれ違っているかも、なんて思ってしまいました。「添加物のうまみは、味覚を破壊します。本当においしいものって、滋養に富んだものなんですよ」との言葉に反省させられました。「身体は食べ物によって作られる」と言われます。ちょっと、自分の食生活を改善しようかな、と思わずにおれない記事でした。
 さて、「孤独のメッセージ」という巻頭では、色々な例を挙げて、人間は本質的に孤独であることが論じられています。中でも、曲の歌詞を題材にしているところが心に残りました。もしかして編集者は音楽好きなのかと思ってしまいました。たとえば、こんな感じです。
 男は難破して一人、無人島にたどり着いた。耐え難い孤独から、ビンにSOSを詰めて海へ流す。返事はしかし、1年たっても届かない。こうなることは、うすうす分かっていたが、彼は落胆を隠せなかった。  ところがある朝、信じられない光景が男の前に広がっていた。手紙が詰まったおびただしい数のビンが海岸に押し寄せ、打ち上げられていたのだ。彼は悟った。 “孤独なのはおれだけではなかったんだ”
 今年、20年ぶりに再結成したイギリスのロックバンド、ポリスが、『孤独のメッセージ』(『Message In A Bottle』詞・スティング)で歌っている物語です。  耐え難い寂しさの中、男が世界中に発したのは「自分はここにいる」というメッセージでしょう。海岸に打ち寄せる無数のビンを見て彼は、孤独なのは自分だけではないと気づきます。(後略)
「愛しているのに、男には分からない。どうして彼女が寂しそうに、指輪に視線を落とすのか。長く影の差すクラブに席を取った彼女が、なぜ壁のでんわではなくて、ジュークボックスにコインを入れるのか。  こんなに近いのに何て離れているんだ。僕らは明日がいい日だと信じている。眠りにつこうと横たえた身体はこんなに近いのに、心は遠いんだ」
(『So Close』詞・ダリル・ホール、ジョージ・グリーン)
 肉体の連れがないことだけが「孤独」ではありません。身体はそばにいても、心が遠く感じられる。互いの一挙一動に注意を凝らし、本心をうかがおうとしますが、雲をつかむような思いばかりが胸を覆うのです。
「Message In A Bottle」(邦題:孤独のメッセージ)は POLICE『Reggatta de Blanc』に、「So Close」DARYL HALL & JOHN OATES『Change of Season』に収録されていますが、どちらも渋いですね。確かに、有名なミュージシャンほど孤独な魂を抱えている……というか、その思いを赤裸々に表現するから人々に感動を与えるのではないか、と思いました。  優れた芸術家ほど、「理解」や「共感」を得られず、誰もわかってくれない、という悩みは尽きないのではないでしょうか。
 ここで、ふと思い出したのが我が敬愛する ディオ様の「Rock’n'Roll Children」です。曲の感じといい、「Rock’n'roll children. Alone again. Rock’n'roll children. Without a friend but they got rock’n'roll」あたりの歌いまわしに孤独を感じてしまいます。


DIO from the Album "Sacred Heart"
Rock’n'Roll Children
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ボロディン ~ 交響曲第2・3番 他

 元々、“ダッタン人の踊り”を目的に買ったこのCDですが、交響曲の2、3番が非常に素晴らしいです。
= 交響曲第2番 ロ短調 =  ●力強く、重厚な第一楽章は、SYMPHONY X のようなバンドがカヴァーしたらカッコイイだろうなあ、と思いました。  ●第二楽章、軽快なスケルツォで、テクニカルな曲?と思いましたが、どうでしょうか。途中の叙情的メロディも良いです。  ●第三楽章は牧歌的な雰囲気で、落ち着きます。ホルンなどの金管楽器が活躍しますが、時々聞こえてくるクラリネットの音色に癒されます。  ●第四楽章。前楽章から続いているのでしょうか。いかにもロシア的なメロディと力強いアレグロで、終楽章にふさわしい印象的な曲だと思いました。
= 交響曲第3番 「未完成」 =  ●第一楽章、悲しげなオーボエの第一主題で始まるメロディが非常に印象的です。このメロディが様々に変化して曲が発展してゆきます。覚えやすく、また、親しみやすい曲ではないでしょうか。初めて聴いたときから何となく口ずさめるのがボロディンの特徴かもしれないと思いました。  ●第二楽章、ベートーヴェンのスケルツォを思い起こさせる曲かと思います。
= 歌劇「イーゴリ公」より =  ●序曲:正直なところ、あまり印象に残りませんでした。「ダッタン人の踊り」のメロディーが出てくるので、「あ、イーゴリ公か」と思った程度です。
ダッタン人の踊り(譜) 譜例
 ●ダッタン人の踊り:Wikipedia から拝借した左の譜例で言うと、No.17[b] の部分が特に印象的です。  ジャズにアレンジされた非常にお洒落なヴァージョンをテレビCMで聴いたことがあります。弦楽四重奏曲第2番と合わせ、ボロディンのメロディの中で最も好きなところです。
 作曲が遅かったという逸話がありますが、化学者・医者という本職を持ちながらこれだけの曲を残すの大変なことだったのではないかと思います。ただ、イーゴリ公はリムスキー=コルサコフとグラズノフの手によって完成されましたが、交響曲第3番が未完で終わったのは残念です。

(関連) アマオケ_ホルン日記 うちの音棚 みー太の音楽日記 今日も元気で

とどろき ~ 平成19年5月号

 もう過ぎ去ってしまいましたが、5月21日は親鸞聖人ご生誕の日で、浄土真宗では、どの寺でも5~6月に「降誕会(ごうたんえ)」という行事があります。“降誕会とは、親鸞聖人のご誕生をお祝いして開かれる法座のことです”と説明されています。私達も子供の頃に「誕生会」なるものをしたと思いますが、誕生を祝うということは、同時に、生かされてきたご恩を感謝するという意味もあるようです。
 今月号は「恩徳讃のこころ」というテーマですが、恩徳讃とは、親鸞聖人の書き残されたご和讃です。
如来大悲の恩徳讃は 身を粉にしても報ずべし 師主知識の恩徳も 骨を砕きても謝すべし
「命捨ててでもご恩返しせずにおれない」と言われているのですが、生まれてきたことを祝う日に、「命捨ててでも」とはなんとも理解し難い気もしなくはありませんが、その点が詳しく説明されています。
 そのポイントとなるのが、、、 (続きを読む…)

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