ハイドン ~ 弦楽四重奏曲「ひばり」「セレナーデ」「五度」「皇帝」

ハイドン
 知人に「ハイドンモーツァルトの曲の見分け方、分かる?」と聞かれ、「つまらないほうがハイドン」と答えたら「正解!」と言われ、盛り上がったことがあります。  まあ、それは冗談として、ハイドンも素晴らしい曲を沢山残しています。チェロ協奏曲第2番やオラトリオ『四季』交響曲では26番や100番以降は名曲揃いではないでしょうか(なぜか、87番という、全然有名でない曲も好きです)。  そして、弦楽四重奏曲では、有名な「セレナード」や「皇帝」、「五度」や「ラルゴ」、「日の出」などが良いですね。私の所有する、イタリア弦楽四重奏団のCDには、
63番 ニ長調 「ひばり」 17番 ヘ長調 「セレナード」 76番 ニ短調 「五度」 77番 ハ長調 「皇帝」
の4曲が収録されていますが、中でも「五度」は大好きです。特に第3楽章がフーガになっているところは、モーツァルトの40、41番の交響曲を彷彿とさせ、彼の影響が色濃く出ていると思います。親子ほどの年齢差のあるハイドンとモーツァルトが、お互いに尊敬しあっていたことが伝わってきます。  また、「ひばり」の第2楽章は疲れているときに聞くと癒されるし、「皇帝」の第2楽章などは優雅さの中に哀愁がこもって味わい深いと思います(ドイツ国歌に使われています)。
「ウィーン古典派」と言われ、「ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン」とまとめて語られても、日本では少し影の薄いハイドンですが、実際に聞いてみると意外と良い曲が多いことが知らされます。
 しかし、「セレナード」はハイドン作ではなかったことが研究によりほぼ明らかなようで……。

(参考) ★ 音楽と季節の記♪ ☆ agriさんのブログ Maestro! 音楽鑑賞雑記帳 世界史レッスン さまよえるハイドンの頭蓋骨 1820年 tetsuwancoさんのブログ yurikamomeの妄想的音楽鑑賞とお天気写真 : ハイドン作曲、弦楽四重奏曲第76番「五度」



ちょっとテンポが速い気がしますが、「五度」 Performed by Quator Mosaiques ↓
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Filed under: ハイドン  タグ: , , , , , , , , , , , ,   charlie432 00:01  Comments (10)

モーツァルト~協奏交響曲変ホ長調 K364

モーツァルト協奏交響曲
 モーツァルトに名曲は数多くありますが、私は、中でもこれが非常に好きです。表面的には明るい曲調なのに、全体的にどこか寂寥に満ちた感じがするところに魅力を覚えます。寂しく、悲しい、暗い曲といえば、交響曲の25番40番ト短調の弦楽五重奏曲などが秀逸ですが、この協奏交響曲もなかなかの名曲だと思います。
 彼は天才なるが故に、凡人に認められない憂苦を抱えていたのではないでしょうか。映画『アマデウス』は、凡人の苦しみが描かれていますが、同時に天才の苦悩も感じずにおれません。そのフラストレーションを曲にぶつけた結果が、上記のような名曲となったのかも知れません。
 さて、この協奏交響曲ですが、独奏楽器はヴァイオリンヴィオラ。日頃ヴィオラを好んで弾いていたモーツァルトはこの曲にある仕掛けをします。その仕掛けとは……
  1. 独奏ヴァイオリンとヴィオラはほとんど同じ旋律を、まるで競い合うように弾き合う
  2. ヴィオラの調性を上げ(つまり半音上げチューニング)、ヴァイオリンに劣らぬ響きを出し、存在感を持たせる

 これにより、どんな効果が生まれたのか?これこそモーツァルトによる無言の上司批判!だったのです。
 当時、ザルツブルクコンサートマスターを努めていたモーツァルトは、雇い主である大司教コロレドと犬猿の仲でした。というのも、自由に、新しい発想で音楽をやりたいと思っていた天才モーツァルトにとって、彼の深い芸術性を理解してくれないコロレドは、目の上のたんこぶでしかなかったのです。しかも彼は、ブルネッティというヴァイオリニストが大変お気に入りで、ことある毎に彼を誉め、モーツァルトの芸術には目もくれないのです。
 息子を案ずる父レオポルドの手前、表だってケンカをすることも出来ず、モーツァルトは、ブルネッティのヴァイオリンと自分のヴィオラを比較させることによって、歴然とした実力の差を見せ付け、コロレドの鼻を明かそうとこの曲を書いた、という訳なのです。
 人は「天才」を羨み、あこがれますが、「変人と紙一重」と言われるように、一般人に理解されない宿命を背負わねばならないのも現実のようです。
 作家であれ、芸術家であれ、どんなに自信があっても自分の作品が認められないと、悲しいものですよね。下手すると創作意欲の低下につながりかねません。 「私の時代が来る」と言って、死後評価が高まったマーラー然り、天才とは悲しき存在なんですね。
 その点、他人の批評をひどく気にして何度も加筆修正したブルックナーは、可愛らしく愛着を感じてしまいます。



(参考) Mozart con grazia ウィキペディア うっちいの音楽箱! コロレド大司教はホントに悪者? 少年少女のためのモーツァルト物語

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